モノと人との関係 〜ストーリーとメモリー〜
こんにちは、整理収納アドバイザーのかっちゃんです。
今回はちょっと深いテーマ、「モノと人との関係」についてお話ししたいと思います。
片づけや整理収納って、ただ“モノを減らすこと”ではないんですよね。
本当に効果的な整理をするためには、
そのモノと「自分」がどんな関係を築いてきたのか、
つまり“モノの背景”に目を向けてみることが、とても大切なんです。
モノはただの「物体」じゃない。私たちは関係を持っている
洋服、本、キッチン道具、プレゼント、思い出の品…
私たちの身の回りにあるモノたちは、単なる「物体」ではなく、
それぞれに思いや記憶、エピソードがくっついています。
たとえば、こんなことありませんか?
- あまり着ないけど、旅行先で買った服はなかなか手放せない
- 壊れているけど、誰かにもらったから捨てにくい
- 子どもが描いた絵、どこまでも取っておきたくなる
こういう“感情が宿ったモノ”こそが、整理のときに迷いやすいアイテムなんです。
整理収納アドバイザーの考え方「ストーリー」と「メモリー」
私たち整理収納アドバイザーの間では、
モノと人との関係を考えるキーワードとして
「ストーリー」と「メモリー」いう言葉があります。
「ストーリー」とは?
そのモノにまつわるエピソード。
買ったときの状況、誰かとの会話、どんな気持ちで手に入れたか。
→ たとえば、「このマグカップは、友達とカフェ巡りをしたときの記念に買ったもの」など。
「メモリー」とは?
そのモノを見るたびに思い出される記憶や感情。
懐かしさ、愛着、嬉しさ…時にはちょっとした寂しさも。
→ たとえば、「この写真立てを見ると、もう会えない祖母の笑顔を思い出す」など。
この2つの視点でモノを見てみると、
「なぜこれが捨てられないのか」「なぜこれを大切に感じるのか」が見えてくることがあります。
私たちは「一生モノ」を増やしすぎてしまう
便利な時代だからこそ、ついつい“手軽に買って”、“なんとなく取っておいて”しまいがちです。
でも気づけば、どれもこれも「一生モノ」のように保管されて、部屋はモノであふれてしまいます。
でも本当に、それ全部が「一生大切にしたいモノ」でしょうか?
「一生モノ」を見極めるための小さな工夫
① 「なぜこれを持っていたい?」と自分に聞いてみる
→ 役割が終わっているモノ、過去に縛られているだけのモノには、そっと感謝して手放す選択も。
② 「モノではなく思い出を残す」方法もある
→ 写真を撮って記録したり、1つだけ残してあとはまとめて手放すなど、メモリーの整理も有効です。
③ 「今の自分が本当に必要としているか」を基準に
→ 過去の自分ではなく、今ここにいる“自分らしさ”を大切に。
モノとの関係を問い直すと、暮らしが変わってくる
私自身も昔、収納のテクニックばかりに頼って、
見た目はきれいだけど「大事なものがどこにあるのかわからない」状態になったことがあります。
それから、「これはどんな思い出があるモノ?」と、
ひとつひとつ自分に問いかけながら整理するようになりました。
すると、部屋の中がスッキリするだけじゃなくて、
なんだか心も落ち着いて、自分の好きなモノや暮らしがはっきりしてきたんです。
まとめ:「モノの整理」は「気持ちの整理」
「モノと人との関係」を意識すると、
整理は「ただの片づけ」ではなく、自分を大切にする時間になります。
ストーリーやメモリーを正しく受け止めて、
「本当に大切なもの」だけを選び取っていく。
そうやって少しずつ、「本当に心地よい暮らし」に近づいていけたら、素敵だと思いませんか?
次回は、「写真や思い出の品を手放すタイミング」や、「思い出を未来に活かす工夫」についてもお話ししていきますね。
あなたらしいモノとの付き合い方、ぜひ一緒に見つけていきましょう🍀
